学校の算数、どこまで思考を深める学習ができている?
 学校で思考力を伸ばすような算数学習ができればいいのですが、残念ながらそこまで時間が取れないというのが多くの先生たちのホンネではないでしょうか。学習指導要領の改訂にともなって、今までだったら上の学年でやっていた内容が下の学年に下りてくるようになりました。今までの内容が難しかった子どもにとっては、これはきついんです。
 
授業も、とにかく教科書を終わらせるために駆け足的になってしまうことがあります。1ヶ月に2単元のスピードで進まなければなりません。
 ですから、学校ではじっくりと思考を深める学習はできていないと思います。たぶんに、多くの学校では計算練習だけ(というのは言い過ぎかもしれませんが…)で終わっているのではないでしょうか。

考えることが楽しくなる学習も…
 
でも、やっぱり、考える学習はしたいものです。上の問題、ある有名私立中学の入試問題ですが、一番カンタンな問題です。
 
いいですね。良問です。よく、“解くよりも問題を作成する方が難しい”と言われますが、こういう問題を考える先生ってすごいと思います。
 解き方は上の通りですが、これがわかったら、他の解き方も浮かんできますよね。上の問題だったら、「つづく5つの数のうち、真ん中の数を▲としてやってみようか」って思いつくでしょう。つまり、つづく5つの数は、▲-2,▲-1,▲,▲+1,▲+2と表わすことができますね。これを全部足したら5×▲、5×▲=1000,▲=200とわかります。こういう思考は楽しいものです。
 子どもたちに、こういう問題にも出会わせたいと思っています。