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大阪市教育委員会の「はーと&はーと 絵本原作コンクール」
 大阪市教育委員会が1988年に始めた「人権絵本原作コンクール」というのがあります。今は、「はーと&はーと 絵本原作コンクール」という名称にかわっていますが、毎年、人権をテーマにした絵本原作を募集し、その中から8作品を選んで絵本冊子を作成して市民に無料で配布しています。
 このコンクールに
2008年の夏に応募してみました。今年こそは応募してみようかなと思っていたんですが、暑い夏、だらだらすごしていてのびのびにしていたんです。応募締切日がたしかお盆、8月15日でした。その日の朝になってやっと書く気になり、1時間で書き上げ、タクシーに乗って大阪市役所内の大阪市教育委員会事務局に持って行ったのがこの作品です。
 秋になって、大阪市教育委員会から奨励賞受賞の知らせ。なんと、わたし以外は、北海道と関東の方ばかりでした。これ、ちょっと意外でした。後で知ったんですが、このコンクール、けっこう人権作家の道への登竜門だったようです。わたしは、自分の才能ってわかっているのでそういう夢は持ちませんでしたが…。あくまで、訴えたいと思っていたことを、このコンクールに応募するという方法でやっただけです。

「地域で共に生きる」は障害者の永遠のテーマ 
 障害者問題についてはいろんなスタンス・考え方がありますが、わたしは学生時代から「地域で共に生きる」運動に関わってきました。いまでもそのスタンスは変わっていません。なぜなら、わたし自身が地域で友だちといい関係を創って育ってこれたからです。
 わたしは、障害者だけ集まって、ろう者で集まってという狭い世界に閉じこもるのはいやです。聴こえる人たちともいろんな関係を持っていきたい、いろんな人たちとの出会いを楽しみたいと思っています。わたしが関わっている子どもたちにもそうであってほしいと思うのです。いろんな人と出会って、いろんな関係を創っていってほしいと願っています。
 でも、コミュニケーションの壁もある聴こえない子どもが、地域で共生関係を創っていくのは容易なことではありません。でも、それでも悪戦苦闘して創っていってほしいと思います。そういう願いをこめて書いたのがこの作品です。たいしたものでもありませんが、感想をいただければありがたく思います。