■ いつまでも大事に残しておきたい子どもたちの「作品」
上に紹介している作文と絵は、わたしが数年前に担任した子どものものです。小学4年生の時のものです。本人と保護者の方の了解を得てこのブログで紹介します。
わたし、作文教育にわりと力を入れていますが、たぶんに生活綴方運動に影響を受けています。生活綴方運動は、作文教育を通して社会のことに目をむけ、権利意識なども持たせていくものであったと思います。そんなに勉強したわけではないんですが、学生時代に共感を覚えたものの一つです。
ろう学校において、わたしが行っている作文教育も単なる行事の感想文ではありません。できるだけ子どもの生活に即したテーマから書かせています。わたしの意識の中には、やはり生活綴方運動があります。
聴覚障害児が生活を綴る・自分を綴るというのはどういうことでしょうか。やはり、自分の障害をどう見すえ、どのように生きていくのか?を綴るということになります。わたし自身も小学生のときに自分の将来を悲観した作文を綴りました。
この児童の作文も聴覚障害をもっている自分をいかに認識し、いかに生きていくべきかを本音のままに綴っています。「作品」というにはあまりにも奥が深いものです。
わたしが非常勤で教えている大学でこの作文を紹介したとき、ある学生は「ボクも小学生の時に将来はプロ野球選手になりたいという作文を書いたことがあるが、重さがぜんぜん違う。ボクはあこがれだけの作文だった。生き方がぜんぜん違う」というコメントを寄せてくれました。普通小学校での講演の時に紹介したときも、「このような作文は小学校ではとても書かせられません」と担任の先生から言われました。
すばらしい作文だと思っています。この子どもが、小学生の時にこういう自分の想いを綴ったということを忘れずに成長していってほしいと切に願います。
このような子どもの想いを綴ったものも20年前のものからPDFにして残しています。先日のブログで「自分の足跡を残すための自炊を」と書きましたが、いろんな人のいろんな声を残すためのデジタルであってほしいですね。
作品の中で、「ろう者のお店」とか「聾店」とあるのは、わたしが関わっているNPOが運営しているカフェにときどき来てくれていたのでその子も「こういう場もいいな…」と感じてくれたんでしょう。うれしいです。
■ この貼り付けショットはPowerPoint2013です
ところで、上のスクリーンショットは、MicrosoftのOffice2013のPowerPoint2013プレビューを使ったものです。う~ん、かなりの改良だと思います。今まで、「なんでこのぐらいのことができないの?」と思っていたことがけっこうできるようになっています。保存もクラウドと連携したものになっていますね。無料のプレビュー版ですから期間限定。2月に製品版が出るそうです。ちょっと、Windows8に合わせた感じで違和感を感じることもありますが、やっぱり楽しみです。わたしのPowerPoint歴は2000バージョンから。どんな使い方ができるのか、楽しみです。たぶんに、Preziを意識した作りもになってると思います。
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